関東信越厚生局

の個別指導


1 個別指導の地域性

ここでは、全国の都道府県における各厚生局事務所の個別指導の地域性について、記載していきます。

保険医療機関等(医科・歯科・薬局)への個別指導は、厚生労働省の「医療指導監査業務等実施要領」などに基づき、厚生労働省の全体的な管理の下で行われ、その意味で、全国的な運用の統一が図られています(※印象としては、医療機関等に対するものより、整骨院への個別指導の方が、その地域地域での運用に幅があるように感じます。)。

個別指導においては、数は少ないのですが、共同指導という形式で、厚生労働省が地方厚生局とともに個別指導を行うことがあり、これをもって、厚生労働省が地方厚生局の指導の現場の運用について厚生局担当者に指導をするなどの側面があると思われ、こちらも、全国的な個別指導の運用の統一のための一助となっているのかもしれません。

とはいえ、都道府県は合計で47あり、その一つ一つの運用の統一化を現場レベルで図ることは至難と思われ、また、医療の地域性などもあり必ずしも統一的な運用が適切とはいえなケースも想定できるため、実際には、都道府県の各厚生局地方事務所により、個別指導の流れや指導の方法などは、様々です。
指導医療官や事務官などの担当者の個人的な特性・考え方も、指導の運用に大きな影響を与える傾向を感じます。
例えば、指導医療官は医師や歯科医師であったりするのですが、その医師・歯科医師の専門分野がある場合、その分野のことは細かく指摘し、逆に、専門分野以外の点については、ざっくりとした一般的な指摘にとどめる、あるいは、そもそも指摘が乏しい、といった具合です。個別指導への持参物の指定の方法や指定の内容にも、地域性があります。
コロナに対する厚生局の個別指導での対応についても、地域によって、休憩時間を頻繁に設けるかなど、異なっています。

以上を前提としますと、個別指導の対策、準備においては、その地域の特性を理解した方からアドバイスを受けられれば、より望ましいということができます。
具体的には、例えば、その地域の医師会・歯科医師会の保険の指導担当の方、あるいは、その地域の保険医協会の方などが考えられます。
ただ、結局、アドバイスをするのは人ですので、医師会や歯科医師会などの相談にのってくれたその方が、詳しい方かどうかにかかっており、たいへん詳しい方もいれば、残念ながら、そうでない方もいるのかもしれません。知人の医師や歯科医師で、自称詳しいという方のアドバイスは、重大な誤解があることもあり、少なくともセカンドオピニオンを求めたほうが良いと思われます。

なお、厚生労働省、厚生局の個別指導のオーソドックスな基本的な流れ、ルール、対象医療機関の選定などについては、個別指導の手続きの概要、対象医療機関の選定方法のコラムが参考になります。

以上は、個別指導の運用・態様についてでしたが、個別指導の指摘事項ついても、厚生局により、地域により特色があるという印象です。
ローカルルール的なものを感じることもありますし、指導医療官により指摘内容・意見が異なっていることもしばしばあります。
そこで、その地域の指摘事項についても検討しておくことが、個別指導に臨むにあたって有用です。

2 関東信越厚生局の個別指導

例えば、関東信越厚生局の個別指導での歯科の指摘事項は、以下のページに記載があり、参考になります。

【歯科】
医科や歯科、薬局について、厚生局のウェブページで指摘事項が公表されています。以下は歯科の指摘事項であり、この公表された指摘事項は、その管轄で指摘されやすいところとして、一読の価値があります(地域によって指摘事項も傾向があると感じます)。

 関東信越厚生局歯科個別指導:医学管理、在宅医療
※ 在宅医療、訪問診療を行っている歯科医院は、特に、20分の診療時間の点や、カルテへの記載についてよく指摘されます。歯科医師が診療をしているのか、歯科衛生士だけで診療をしたことにしていないか、診療の実施に疑問をもたれることもあります。

関東信越厚生局歯科個別指導:検査、歯周治療
※ 歯周治療の流れについて、厚生局が推奨する流れに従って実施するよう指摘されることがしばしばあります。検査結果の資料などがない場合など、検査の実施の有無について、疑問をもたれることもあります。

【医科・薬局】
医科や薬局についても、指摘事項が公表されており、例えば、以下の関東信越厚生局のページが参考になります。なお、薬局の場合は、大手グループの薬局などにおいては、個別指導のノウハウの蓄積があり、指導の際には、厚生局の指摘事項を活用し準備を行っていることも多いと思われます。

厚生局の指摘事項を学び、活用し、適切な正しい日常の保険診療、保険請求、運営を図ることが重要です。